解説! 第51回理学療法士国家試験(51P1) 股関節の検査、Patrickテストなど

1.下肢長の計測結果を表に示す。

関連性の高いテストはどれか。

51p1

  1. Patrickテスト
  2. Buergerテスト
  3. Gaenslenテスト
  4. McMurrayテスト
  5. Posterior drawerテスト

 

目次

【解説】

棘果長(SMD)

は、上前腸骨棘から内果までの距離を測定したもの。

この値には、股関節の状態が反映されます。

例えば、大腿骨の頚部骨折術後や、変形性股関節症の場合で左右差が生じることがあります。

 

転子果長(TMD)

は、大転子から外果までの距離を測定したもの。

この値では、股関節の状態に左右されず、純粋に大転子から下腿の骨までの距離が測定されます。

但し、膝関節をまたぐため、一方の膝に屈曲拘縮などがあると左右差が生じる可能性があります。

 

表では、転子果長(TMD)が同じ値であるが、棘果長(SMD)が異なっているため、股関節に問題がある可能性が考えられます。

そのため、この場合、関連性が高いと考えられる検査は、股関節に関するテストということになります。

 

Patrickテスト

仰臥位で股関節を屈曲・外転・外旋させる検査です。

このテストでは、仙腸関節や股関節にトラブルがあると、疼痛や可動域制限が出現します。

 

Buergerテスト

仰臥位で、テスト側足首を持ち、下肢を45°挙上させ、足関節の底背屈を2分間交互に繰り返させる。

次に坐位をとらせ、下腿を下垂させる。

下垂した足のチアノーゼが1分以上たっても回復しない場合が陽性で、下肢の動脈循環障害が疑われる。

 

Gaenslenテスト(ゲンスレン テスト)

仰臥位で健側下肢の膝を屈曲させ、胸に抱えこむようにする。

検者は被検者の大腿をベッドに押し付けるようにするか、ベッドの端から出して股関節を過伸展させる。

陽性では、仙腸関節部に疼痛がある。

仙腸関節とその周囲の障害の検査。

 

McMurrayテスト

膝の半月板損傷の冠名テストです。

下腿に回旋ストレスを加えながら、膝関節裂隙に置いた手指で半月板損傷のときに生じるクリック音や疼痛を触知します。

下腿を外旋させて膝を伸展させるとと内側半月板損傷のテストで、

下腿を内旋させながら膝を伸展させると外側半月板損傷のテストとなります。

 

Posterior drawerテスト

膝の後十字靱帯(PCL)損傷のテスト(後方引き出しテスト)です。

仰臥位で、検査する膝を90度屈曲させて立て、脛骨近位部を前方から後方へ押し込むことでテストをします。

陽性(PCL損傷)では、脛骨の後方への落ち込みが感じられます。

 

解答

1.Patrickテスト

Sponsored Link
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次