<解説>第50回理学療法士・作業療法士国家試験問題(共通問題50A71) 回内に作用する筋

 50A71

71 前腕の回内に働く筋はどれか。

1.深指屈筋

2.示指伸筋

3.尺側手根屈筋

4.橈側手根屈筋

5.長橈側手根伸筋

目次

【解説】

前腕の回内に作用する筋

主動作筋として円回内筋方形回内筋があります。

補助筋としては、橈側手根屈筋があります。

 

前腕の開始肢位によって回内に作用する筋

すなわち、前腕が回外位から回内へ作用する筋のことです。

その筋には、橈骨筋、長橈側手根伸筋、短橈側手根伸筋があります。

これらの3つの筋は、回内位からであれば、回外に作用します。

逆に回外位からであれば回内に作用します。

 

設問の答えは、4となりますが、もう一つ選ぶ場合は、5の長橈側手根伸筋を選ぶことになります。

 

深指屈筋

上腕骨へ付着していないため肘関節への作用はありません。

また、手指の末節骨(停止部)へ向かって殆どまっすぐに走行しているため、前腕の回内・回外作用は殆どありません

 

示指伸筋

尺骨の背側および前腕骨間膜から起こって示指へ向かって斜めに走行しますので、可能性としては前腕の回外が考えられます。

運動軸の関係からも回内には作用しないことが分かります。

 

尺側手根屈筋

上腕骨の内側上顆および尺骨近位部から起こってそのまま尺側側をまっすぐ進んで豆状骨へ付きます。

元々手関節を掌屈、尺屈させる筋ですので、そこから回外や回内をすると起始と停止が離れてしまうことになります。

そのため回内、回外作用は殆どありません

 

答え

4.橈側手根屈筋

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