anatomy of Radius 橈骨について(用語・名称・写真・橈骨に付く筋)

目次

橈骨
Radius

 

前腕外側(母指側)にある長(管)骨で尺骨よりも短い.

上端,橈骨体,下端に区分する.

上端は細く小さく下端は大きく肥厚し内側部は尺側に突出する.

 

橈骨

①橈骨頭 ②橈骨頭窩 ③関節環状面 ④橈骨頸 ⑤橈骨粗面 ⑥骨間縁 ⑦回内筋粗面 ⑧橈骨茎状突起 ⑨尺骨切痕 ⑩手根関節面 ⑪リスター結節

橈骨2
①橈骨頭 ②橈骨頭窩 ③関節環状面 ④橈骨頸 ⑤橈骨粗面 ⑥骨間縁 ⑦回内筋粗面 ⑧橈骨茎状突起 ⑨尺骨切痕 ⑩手根関節面 ⑪リスター結節

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上端(近位端)

橈骨頭
head of radius

上端部.

厚い楕円形で,上面には凹んだ橈骨頭窩fovea of the radial headがある.

腕橈関節に関与する.

 

関節環状面
articular circumference

橈骨頭の周囲にあり尺骨の橈骨切痕および上腕骨の橈骨窩と連結する.

腕橈関節と腕尺関節に関与する.

 

橈骨頸
neck of radius

橈骨頭の下の細くくびれた部分.

 

橈骨粗面
radial tuberosity

橈骨頸の下内側で橈骨体との移行部にある粗面.

楕円形に隆起し上腕二頭筋(筋皮神経)腱が付く.

 

橈骨体

 

断面は三角柱状で前縁,後縁,骨間縁の3縁と前面,後面,外側面の3面に区分する.

 

骨間縁
interosseous margin

橈骨の内側に続く最も薄い縁でゆるやかに凹んでいる.

前腕骨間膜interosseous membrane of forearmが付く.

 

前面

前面部.

大部分に長母指屈筋正中神経)が付く.

その上に浅指屈筋正中神経),下に方形回内筋正中神経)が付く.

 

外側面

外側部.

ゆるく突出し上部に回外筋橈骨神経),中央部の回内筋粗面pronator tuberosity円回内筋正中神経)が付く.

 

下端

 

(橈骨)茎状突起
styloid process of radius

外側下端で下方に突出し上肢長や前腕長の計測の際にランドマークとされる.

基部に腕橈骨筋(橈骨神経)腱,尖端に外側手根側副靱帯が付く.

 

尺骨切痕
ulnar notch

内側下端の凹面部で尺骨頭と連結する.

 

手根関節面
carpal articular surface

手根骨(舟状骨,月状骨)との関節面で各々の手根骨に対応した2つの凹みがある.

また,尺側に約25°,掌側に約10°傾斜するため橈骨手根関節の関節可動域(ROM)は尺側および掌側方向へ大きい.

 

リスター結節
Lister’s Tubercle

橈骨遠位端背側の小隆起で伸筋支帯の下にある.長母指伸筋腱は,滑車のようにこの尺側を通って向きを変え母指に向かう.

上図は、左前腕の前面(筋付着部)
(Henry Gray (1825–1861). Anatomy of the Human Body. 1918. FIG. 213)

上図は、左前腕の後面(筋付着部)
(Henry Gray (1825–1861). Anatomy of the Human Body. 1918. FIG. 214)

橈骨に付く筋とその付着部

橈骨に付く筋 橈骨の付着部
上腕二頭筋 橈骨粗面
回外筋 上端1/3(外側面・後面)
円回内筋 回内筋粗面
浅指屈筋 上部前面
長母指屈筋 中央前面
長母指外転筋 中央後面
短母指伸筋 下部後面
方形回内筋 下部前面
腕橈骨筋 茎状突起の上方

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