目次
4. 右股関節の可動域を表に示す。
予想される歩行時の特徴はどれか。
1.左のTrendelenburg徴候
2.上肢の振り幅の増加
3.左の歩幅の減少
4.腰椎後弯
5.右鶏歩
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解答
答え 3
この問題では、通常の歩行の際の各関節の大体の角度と
その角度が制限された時に生じてくる代償を問う問題です。
歩行時にどれ位の角度が必要か?
まず、
歩行には影響ないと考えられます。
普通に考えて、左が90°右が90°で歩行すると
両足が完全に開ききってしまいます!
体操選手なみです!
右の股関節の伸展-15°の場合、
これは歩行に影響が出ますね!
考えられる代償は、
右の股関節伸展制限を補うために、
骨盤を前傾させようとすることです。
おそらく、歩行時にはそうなっていると考えられます。
その際、
補いきれずに、左の股関節が正常であっても歩幅は狭くなると考えられます。
逆に右足を出す時は、左股関節が正常であれば、歩幅は正常です。
4.の腰椎後弯ですが、これは考えられません。逆の腰椎前弯は考えられます。
5.鶏歩についてですが、
鶏歩は、総腓骨神経が麻痺して、前脛骨筋など足関節の背屈をさせる筋の作用がなくなった際に起こります。
股関節の可動域制限では、鶏歩は生じません。
股関節の外転0°の場合ですが、
外転可動域は、歩行時にはほとんど影響しません。
右股関節の外転筋力が低下しているのであれば、右の立脚期の時にTrendelenburg徴候、または、代償性のTrendelenburg徴候(デュシャンヌ歩行)が生じます。
股関節の内転も15°あれば歩行には、ほとんど影響ありません。