上後鋸筋、下後鋸筋、板状筋について(起始・停止・作用・支配神経)

深背筋は、背部の深層にあり第1層と第2層に分ける.

第1層は肋骨と椎骨(棘突起)を結び棘肋筋とも呼ばれます.

第2層は脊柱に関係があり固有背筋とも呼ばれ[1]板状筋,[2]脊柱起立筋[3]横突棘筋,[4]棘間筋,[5]横突間筋[6]後頭下筋群からなります.

 

目次

深背筋【第1層】

 

浅背筋(菱形筋広背筋)より深層にある.

肋骨と棘突起を結び胸郭の動きに関与する.

上後鋸筋,下後鋸筋がある.(動画リンクあります。)

1.上後鋸筋
serratus posterior superior

上部にあり菱形筋に被われる.

起始 ・C7~T3棘突起,その間の棘上靱帯

斜め外下方に走る

停止 第2~5肋骨角とその外側上縁
作用 胸郭挙上
・吸息補助
髄節 T1~4
神経 肋間神経

 

2.下後鋸筋
serratus posterior inferior

下部にあり広背筋に被われる.

起始 ・T11~L2棘突起
・腰背腱膜斜め外上方に走る
停止 第9~12肋骨角より外側下縁
作用 胸郭の引き下げ
・呼息補助
髄節 T9~12
神経 肋間神経 T9~11
肋下神経 T12

 

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深背筋【第2層】

第1層よりさらに深層にあり,固有背筋ともいう.

[1]板状筋,[2]脊柱起立筋[3]横突棘筋,[4]棘間筋,[5]横突間筋[6]後頭下筋に分ける.

固有背筋は,胸腰筋膜に包まれる.

[1] 板状筋Splenius

固有背筋の中で最も表層にある.

頭頸部の背面で僧帽筋菱形筋に被われ頭頸部に作用する.

1.頭板状筋
splenius capitis

僧帽筋上部とその下の菱形筋に一部被われる平らな筋.

起始 ・C3~T3の棘突起,その間の項靱帯,棘上靱帯
上外方に走り胸鎖乳突筋に被われる.
停止 ・側頭骨の乳様突起
・後頭骨の上項線外側1/3
作用 ・頭部の伸展,側屈,同側回旋
※胸鎖乳突筋の拮抗筋
髄節 C1~5(不定)
神経 頸神経後枝の外側枝

 

2.頸板状筋
splenius cervicis

起始 ・T3~6棘突起とその間の棘上靱帯
停止 C1~3横突起(C3は横突起後結節)
作用 ・頸部の伸展,側屈,同側回旋
髄節 C1~5(不定)
神経 頸神経後枝の外側枝

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