FIMの評価 ⑫移動(歩行、車椅子)の採点についてのまとめです。
⑫移動(歩行、車椅子)の採点基準について
立位の状態であれば歩行、座位の状態であれば平地での車椅子で評価する。 退院時の移動手段を用いて入院時、退院時とも評価する。 例えば、入院時に車椅子使用していても、退院時に歩行獲得が予想されれば、入院時に歩行を評価する。 もし、予想が立たなければ入院時に両方評価して、退院時に決定する。 ※ドアの開け閉めは、移動の評価に含めない。 50メートルと15メートルの基準の意味 ※15メートル |
||
得点 | 自分で行う範囲 | 介助の量 |
7点 | 100%
自立 |
介助を必要とせず自立している
・50m移動している。 介助者を必要とせず、補装具、杖などの使用、安全性の配慮が不要。 ※歩行に直接影響しない装具(アームスリングやフィラデルフィア装具)は使用していてもよい。 |
6点 | 100%
修正自立 |
用具の使用や安全性に配慮が必要であったり、時間がかかる
・50m移動している。 介助者を必要とせず、補装具、杖などの使用、安全性の配慮が必要。 ・義足を利用して自立。 |
5点 | 100%
見守りまたは準備 |
監視や準備が必要
・50m移動している。 準備や見守り、指示が必要。 または、15m自立で移動可能。 ・車椅子を15m以上自立して操作できる |
4点 | 75%~100%未満
(最小介助) |
0~25%未満(最小介助)
・50m移動している。 75%以上を患者が行う。 介助量は患者に手を添える程度。 ・車椅子で50m移動し、方向の微調節やドアの敷居を越えるときのみ介助 |
3点 | 50%~75%未満
(中等度介助) |
25~50%未満(中等度介助)
・50m移動している。 50%以上75%未満を患者が行う。 介助量は患者をしっかり支え、足の振りだしを介助する程度。 ・車椅子を50m移動するが、直進のみ可能で、角を曲がるたびに介助が必要 |
2点 | 25%~50%未満
(最大介助) |
50~75%未満(最大介助)
・50m移動していない。 15m以上移動可能。 25%以上を患者が行う。 1人の介助者がどんなに介助しても15mしか歩行できない。 ・車椅子をまっすぐ15mこげるが、方向を変えてもらう |
1点 | 0%~25%未満
(全介助) |
75~100%(全介助)
・50m移動していない。 15m移動可能で25%未満を患者が行う。 または、1人の介助者がどんなに介助しても15m未満しか歩行できない。 または二人介助が必要。 ・車椅子を15m未満しか自分でこげないか、まったくこげない。 |