自律神経の場所はどこにある?交感神経と副交感神経の部位は?

自律神経の部位は身体のどこにあるのか?

自律神経について詳しく調べてみると、
結構、複雑になっており、12脳神経や
脊髄神経などと違って、自律神経の部位が
どこにあるのか分かりにくいですね。

自律神経は、交感神経と副交感神経からなり
末梢神経系に分類されていますが、
脳神経の中に含まれていたり、脊髄のに
神経核を持っていたりします^^;

自律神経は、解剖学的にみて一体どこにあるのか?

はっきりさせましょう!

目次

神経系の分類について

自律神経は、末梢神経系に含まれます。

末梢神経系に対する言葉には、中枢神経系があります。

一般的な神経系の分類

一般的に神経系は、以下のように分類されています。

中枢神経は、脳と脊髄からなり、
末梢神経は、脳神経と脊髄神経からなる・・。

 

ということですが・・

 

自律神経はこの中のどこに含まれるのか?

それとも含まれないのか?

そんな疑問が生じてきます。

自律神経を含めた神経系の分類

自律神経を含めた神経系の分類を示すと以下のようになります。

 

交感神経と副交感神経を詰め込んだ図です。

この図を見ると分かりますが、自律神経は
脳神経や脊髄神経に含まれています。

色んなところに含まれており、単独で末梢に
分布したり、脊髄神経と一緒になって末梢に
分布したり、動脈にまとわりついて分布したりします。

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末梢神経系の分類について

自律神経は、末梢神経の中に含まれますが
末梢神経の機能分類についても
一応、整理しておく必要があります。

一般的な機能分類は以下の通りです。

 

上記の表で、色をつけているところが
自律神経系ANS( Autonomic nervous system)です。

こうやって見ると、自律神経系は交感神経と
副交感神経だけではなく、内臓求心性線維
までも含めて考える必要があることが分かります。

そして、体性神経系と同じように自律神経にも
求心性線維と遠心性線維があります。

求心性(神経)線維とは?

求心性線維は、末梢の情報を中枢神経(脳、脊髄)の方向へ伝える働きをします。

求心性線維には、感覚神経と内臓求心性線維(交感神経の一部)の二つがあります。

内臓求心性線維は、交感神経の一部に含まれますので、交感神経は、求心性線維と遠心性線維の両方を持っている神経線維ということになります。

遠心性(神経)線維とは?

遠心性線維は、求心性線維とは逆で中枢神経からの電気信号(命令)を末梢に存在する効果器に伝える働きをします。

遠心性線維には、運動神経と交感神経、副交感神経があります。

効果器とは?

末梢に存在する効果器とは、具体的にはどんなものでしょう?

 

運動神経の場合は、筋(骨格筋)です。

例えば、肘を曲げようと思ったときに、
脳が考え、肘を曲げるための電気信号を
筋(上腕二頭筋など)に伝達して肘が曲がります。
この場合の、上腕二頭筋が効果器です。

 

交感神経や副交感神経の場合は、内臓の筋(平滑筋)、ホルモンを分泌する分泌腺などです。

食べ物を消化するために胃や腸が動いたり、
血糖をコントロールするために膵臓から
インスリンが分泌されたりしますが、
この場合の胃、腸にある平滑筋や、
インスリンを分泌する膵臓も効果器です。

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自律神経の場所

自律神経系には、交感神経(内臓求心性線維を含む)副交感神経があります。

それぞれの場所は、どこにあるんでしょうか?

 

まずは、これをみてください↓↓

脊髄からでる末梢神経の模式図です。

参照:Henry Gray (1825–1861). Anatomy of the Human Body. 1918

脊髄から出る前根と後根が合わさって
脊髄神経となりますが、

ほとんどの脊髄神経の中には、交感神経の遠心性線維が含まれています。
上の図の赤い○の部分が自律神経に関係した部位です。

前根に含まれる神経線維

前根は、遠心性線維を通す部位です。

 

前根に含まれる神経線維は以下の通りです。

  • 運動神経(髄鞘を持つ太いAα線維)

  • 筋紡錘を支配するAγ運動神経線維

  • 交感神経節前線維(B線維)
    ・・T1~L2(3)に含まれます。

  • 副交感神経節前線維(B線維)
    ・・S2~4に含まれます。

 

交感神経の節前線維は、T1(第1胸髄)から
L2(第2腰髄)
の脊髄神経に含まれます。

後根に含まれる神経線維

後根は求心性線維を通す部位です。

  • 感覚神経

  • 内臓求心性線維(C線維)
    ・・T1~L2(3)に含まれる
    ・・内臓の痛みなどを伝える線維で
    交感神経に沿って中枢に伝えられる

 

自律神経の全体像(1)

Henry Gray (1825–1861)が書いた解剖学書
ですが、自律神経の全景を把握できます・・。

・・が、

分かりにくいですね^^;・・

自律神経の全体像(2)

自律神経(交感神経、副交感神経)の機能についてまとめた図です。

よく見かける図だと思います。

 

交感神経の場所

下の図は、腰部の自律神経の場所を示してあります。

青色の部分は、交感神経幹にある幹神経節の部位です。

同じような感じで、T1からL2まであります。

 

副交感神経の場所

大きく分けて2箇所あります。

一つは、脳幹部から出る脳神経(Ⅲ、Ⅶ、Ⅸ、Ⅹ)
もう一つは、仙髄(S2~4)から出る骨盤神経です。

内臓求心性線維の場所

前述のように内臓求心性線維(C線維)
は交感神経のT1~L2(3)に含まれます。

交感神経の部位とほとんど同じです。

 

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