物理療法の禁忌と覚え方!ペースメーカーや人工関節に使える器具は?

物理療法の一般的な禁忌と暗記方法についてまとめてみました。

物理療法の知識は、国家試験では定番の
問題ですし臨床に出てからも知っている
必要がある基本的な事項です。

時には、臨床問題と絡めて出題されることも
ありますが、ポイントを知っていれば逆に
得点しやすい分野です。

各種の物理療法の適応疾患や禁忌になる疾患
についてもまとめています。

基本を抑えると簡単ですので
この際、覚えてしまいましょう!

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物理療法の禁忌・まとめ

温熱療法の禁忌

総論的な温熱療法の禁忌です。

  • 急性期や重篤な疾患(悪性腫瘍、結核、重症な心疾患など)
    ・・バイタルが安定していないため症状を増悪させるリスクがあります。
  • 感覚障害
    ・・火傷のリスクがあります。
  • 出血傾向
    ・・循環がよくなって出血を助長します。
  • 循環障害や動脈硬化
    ・・これも熱がたまりすぎて火傷(やけど)のリスクがあります。

温熱療法に属する物理療法には
ホットパック、パラフィン、マイクロウェーブ、超音波(3MHz)、超短波、赤外線などが含まれます。

寒冷療法の禁忌

総論的な寒冷療法の禁忌です。

  • 感覚障害
    ・・凍傷のリスクがあります。
  • 高度の高血圧や心疾患、腎臓疾患、呼吸器疾患
  • 末梢循環障害(レイノー現象を含む)
    ・・凍傷のリスクがあります。
  • 寒冷過敏症
    ・・一種のアレルギー反応によって循環障害が生じます。
  • 開放性の外傷
    ・・感染リスクがあります。
  • 発作性頻脈症
  • 寒冷グロブリン血症(=クリオグロブリン血症)
    ・・冷やすとクリオグロブリンの特性により症状が悪化する疾患です。

寒冷療法に属する物理療法には
極低温療法、アイスマッサージ、コールドパック、アイスパック、冷浴、スプレー冷却法などが含まれます。

低周波、電気刺激療法の禁忌

TENS(経皮的末梢神経電気刺激療法)、FES(機能的電気刺激)、TES(治療的電気刺激)などが含まれます。

SSPなどの治療器具も低周波治療の一種です。

  • 心臓ペースメーカー装着者
    ・・ペースメーカーの作動に影響を及ぼすリスクがあります。
  • 頸動脈瘤
    ・・動脈瘤破裂のリスクなども考えられます。
  • 妊婦
    ・・子宮収縮を促すリスクも考えられます。

ホットパックの禁忌

一般的な温熱療法の禁忌の内容と同じです。

  • 急性期や重篤な疾患(悪性腫瘍、結核、重症な心疾患など)
    ・・バイタルが安定していないため症状を増悪させるリスクがあります。
  • 感覚障害
    ・・火傷のリスクがあります。
  • 出血傾向
    ・・循環がよくなって出血を助長します。
  • 循環障害や動脈硬化
    ・・これも熱がたまりすぎて火傷(やけど)のリスクがあります。

パラフィンの禁忌

これも、ホットパックと同様に温熱療法の一般的な禁忌と同じです。

アレルギーなどの皮膚疾患もパラフィンの禁忌となっています。

マイクロウェーブ(極超短波療法)

金属へ熱が集まる特性、身体の深部へ熱が到着
できるため、
特徴的な禁忌があります。

もちろん、温熱療法の一つなので
温熱療法の一般的な禁忌も含まれます。

  • 金属挿入部(人工関節、固定術などの金属部位)への照射
  • 心臓ペースメーカー
    ・・金属が使ってあります。電磁波の影響などにより誤作動や故障の原因となります。
  • 補聴器の近く
  • 成長期の骨端線
    ・・成長障害のリスクがあります。
  • 生殖器官(睾丸など)
    ・・ヤバイです(^_^;)
  • 内分泌器官
  • 妊婦の腹部
    ・・胎児への影響のリスクがあります。
  • 眼球
    ・・まさか、目にする人はいないと思いますが・・。

国家試験に出題されやすい物理療法の一つです。

中学1年生の膝にマイクロウェーブ・・?
これは、成長期の骨端線への照射となるため禁忌です!

超音波の禁忌

一般的な温熱療法の禁忌に加えて、眼球、妊婦などへの利用も禁忌となっています。

心臓ペースメーカー装着者や埋込み型除細動器使用者には使用できません。

成長期の骨端線への照射も禁忌となっています。

※人工関節などの金属使用部位には使えます。

取扱い説明書を見ても、電磁障害の影響を
受けるリスクがあるため使用できないとの
記載があります。

治療には、1MHz、3MHzが主に使用されます。
1MHz・・深いところ(筋膜から骨)まで入ります。
非温熱作用が期待できる周波数です。
非温熱作用は、機械的振動や細胞透過性の
増大などです。
3MHz・・温熱作用がありますが、到達は
組織の浅い部位(筋膜まで)などに使用されます。
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ペースメーカーや人工関節に使える器具

ペースメーカー装着者に可能な物理療法

ホットパック、パラフィン

ペースメーカーに禁忌の物理療法

低周波、電気刺激療法、極超短波(マイクロウェーブ)、超短波、超音波

その他、電磁波を発生するような器具は禁忌になっています。

人工関節など体内に金属があっても可能な物理療法

ホットパック、パラフィン、超音波、低周波、寒冷療法

人工関節に禁忌の物理療法

極超短波(マイクロウェーブ)

国家試験対策のポイント

禁忌に関するものがほとんどです。

以下の3つが国家試験に出題されるポイントです。

  1. ペースメーカー装着者への物理療法
  2. 人工関節や体内金属のある方への物理療法
  3. 成長期の骨端線への物理療法

要注意なのが成長期の骨端線を取り扱った問題です。

成長期の骨端線とは書かずに、15歳の学生の
膝の痛み(例えばオスグット・シュラッター病)
などと記述して、その禁忌が分かるかを問う問題です。

年齢と使用部位よって禁忌となる物理療法器具があるので要注意です。

物理療法の禁忌の覚え方(暗記方法)

まずは、上記の国家試験対策のポイントに絞って暗記をすればOKです。

なぜ、禁忌なのかを理解しながら覚える方が
丸暗記よりも記憶が定着しやすいし、
疾患の知識も深まりますので、そのような
取り組みを行っていると自然と覚えられます。

一応、こじつけですが・・暗記方法をご紹介します。

 

電気メーカーは禁忌!

電気・・低周波、電気刺激療法、極超短波(マイクロウェーブ)、超短波、超音波

メーカー・・ペースメーカーのこと

 

人工の低い音はOK!

人工・・人工関節、金属

低い音・・低周波、超音波は利用可能。

 

自分なりに、映像化できるような言葉に
置き換えると覚えやすいですよ。

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