18.62歳の男性。スパイログラムのフローボリューム曲線を図に示す。最も考えられるのはどれか。
1.肺癌
2.肺線維症
3.肺葉切除後
4.上気道狭窄
5.慢性閉塞性肺疾患
目次
【解説】
※縦軸は、気流量(呼出スピード)
慢性閉塞性肺疾患COPDでは、中枢(気管や主気管支)にある空気が一気に出されるため、最初の呼出スピードはありますが、その後は末梢の気管支の空気が出にくく、ピークフローが下がって図のBのようになります。
拘束性で肺活量が少ない場合、気流の速度(流速)は、残っている空気の量に比例するため上図のCのようにピークフローが低下します。
※横軸は、肺内空気の容量
肺気量が少なく全肺気量(TLC)の地点まで吸息できない場合、図のCのように呼息のスタートが右に移動します。また、残気量が多い慢性閉塞性肺疾患(COPD)の場合、肺内の空気を全て出せないため、呼出終了地点が左へ移動し、図のBのようになります。
設問のフローボリューム曲線は?
縦軸のプラス側(上半分)が呼息、マイナス側(下半分)が吸息を表しています。呼出開始は、遅れておらず、解説の図Bのような典型的なCOPDの図となっています。
やさしい呼吸器教室(http://tnagao.sblo.jp/article/55330076.html)
答え
5.慢性閉塞性肺疾患